Bohemian’s Blog

BohemianS による、あれやこれやの雑記ブログ

いまさら『僕だけがいない街』をみた結果……。

原作:三部 けい

監督:伊藤 智彦

製作:A-1 Pictures

概要

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全12話。一時的に過去に戻ることができる能力をもった、売れない漫画家。あるとき、彼は母殺しの罪をきせられたことをきっかけに小学5年生だった時までもどってしまう。その当時、小学生連続誘拐殺人事件が起きた時期であり、彼はその事件を食い止めるべく、奔走する。

 

ミステリー × SF

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サスペンスとタイムトラベルといった、ミステリーとSFを組み合わせたような作品。事件を起こした犯人を捕まえるのではなく、起こる事件を未然に防ぐことに主軸が置かれている。
また、特殊能力をもった主人公のその能力が起因となってストーリーが進行していくわけではなく、その能力は「ある」という前提で話が進んでいく。それほど能力がクローズアップされるわけではないのだ。
ミステリー、SF、両方の側面から見ても、一捻り加えられている気がした。
 

おさえるところは、しっかりおさえている良作

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どこか厭世的な主人公が心のうちにある英雄心──ヒーローに憧れる気持ち──から、勇気をもって悪に立ち向かっていくさまは、ベタであり、大衆的である。
加えて、登場人物たちも個性があって魅力的だ。主人公の小学生時代に登場したメガネの少年にこれといった見せ場がなかったのは残念だが、基本的にキャラクターそれぞれにアピールさせる時間を設けようとしていた。
 

「僕街」の波は、いい波。

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ストーリー全体としての大きな波も、視ている側の心をひきつける大きな作用となっている。
ほとんど勝ち目のない戦いのなか、見えた希望と打ち砕かれた希望。それでも諦めず、仲間の力を借りながら苦難に立ち向かっていく。
この流れは主人公の置かれた状況の変化の強さを表している。変化を強くすると、波は大きくなり、波が大きくなれば物語に大きなうねりをもたらす。そのうねりに大衆は目を奪われる。
 

アニメというよりドラマ

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アニメ作品でありながら主演に声優を起用しなかったのはドラマ性を高めるためだろう。
人々こ胸に刺さるドラマ性。それはいわば大衆性だ。ひとりよがりのミステリーになっていないところを見ると、ひたむきに多くの人々のために描かれた作品であることがわかる気がした。