Bohemian’s Blog

BohemianS による、あれやこれやの雑記ブログ

生まれて初めて働いたときの話。

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どうも、あんさんです。

みなさんは、初めて働いたときのことは覚えているでしょうか? 働いたというのは社会に出て、時間および己の技能を使って、お金を稼ぐということです。

働かざるは食うべからずの社会において、初めて働いたという経験は、人生における分岐点になるはずです。

今回はそのときのことについて、自分自身、忘れないために書き残しておこうと思います。

東進衛星予備校にて

大学受験を終えた私は、大学に入学するよりも先に、この東進衛星予備校という予備校で、担任助手としての面接を受けていました。

その経緯についてお話します。

当時、私はこの予備校に通っており、受験勉強が終わったそのタイミングに、そこの管理者から「働いてみない?」と声をかけてもらったところからはじまります。

管理者のことを、ここでは担任と呼びます。もちろん、この担任とは(それが仕事であるといえ)交流がありました。ですので、面接といった面接はなく、「明日からよろしく!」といった軽いノリで、私の人生初仕事ははじまったのです。

 

人生初仕事

生まれてはじめて私に上司ができました。そして一緒に働く先輩や、同期が出来ました。それまでクラブ活動にほとんど参加してこなかった私にとっては、身の回りに起こる変化それぞれが新鮮であり、衝撃であり、どこか恐ろしく思っていました。

そして上司から任された仕事――人生初仕事――は、試験に落ちた受験生の自宅へ、その結果を電話で伝えるものでした。渡されたリストの中には、それぞれの志望校を目指して切磋琢磨しあった友人の名前も、多く並べてありました。

 

生まれて初めての上司について

上司は30代の男性で、いかにも働き盛りといった溌剌とした男性でした。まるで歌うようにペラペラと私に業務内容を伝えると、すぐに自分の仕事にとりかかる。そして、新人のミスをすぐさま指摘修正教育を流れるように進めていく。

「世界のみんなが、俺みたいだったらなぁ」

業務ミスをしでかし、へこへこと頭を下げる私に背を向けて上司は言いました。彼は自分の仕事っぷりに、とても自信を持っているようでした。

私はそんな上司を気丈でしっかりとした大人の男性として見るのと同時に、プライドが高く自信過剰で身勝手な男として見るようになりました。

 

上司という生き物

ここで、一つ上司とのエピソードのようなものを書きたいと思います。

具体的には覚えていませんが、なんにせよ些細なミスです。何かのファイルを誤作動させてしまったものだと思います。

上司は私の犯したそのミスについて「なぜ?」と尋ねました。どうしてこんなことをするのか、と。

わざとやったわけではありません。しかし、その言葉はどこか子供じみていて口にはしませんでした。

椅子に座らせた私を、見下ろすようにして立ったまま、こう問いました。

「教えてもらってなかった?」

その質問に対して私は「はい」と答えました。起こったトラブルは、私には予期せぬミスが原因であり、対策もなにも打てなかったことだったからです。

「そんなはずない! じゃあお前の先輩はこのことを教えていなかったってこと?」

先輩。とても優しい先輩でした。要領の悪い私を責めることなく、隣について丁寧に教えてくださった人です。

「もしそうだったら俺はソイツを怒るけど、本当に教えてもらってなかったんだな?」

私は答えに窮しました。もしかして、教えられたことを自分が忘れていただけだったのかもしれない。そういった考えが頭をもたげてきたのです。

「わかりません」

「わからないってどういこと?」

「いや…その…教えてもらっていたかもしれませんし……」

「教えてもらったんだよね? それを忘れて操作したからこうなったんでしょ?」

「いや…はい…たぶん…その……」

「なんで嘘つくの?」

「え…」

「いや、嘘ついたじゃん。教えられたのに、教えられてないって嘘ついたってことでしょ?」

胃の下がきゅうぅっと音を立ててしぼんでいくような心地がしました。

私は嘘をついたつもりは毛頭なく、ただ、自分の記憶がはっきりしなくなって、それと先輩にこれ以上迷惑をかけたくない思いもあって……。胸中に溢れかえる言葉は一切私の喉元を通ることなく、きゅうぅっという音とともに消えていくのでした。

「ちゃんとしてよ」

上司はそう言って、自分の仕事場へ戻りました。

得られた学び

はじめて仕事をして、私が学んだことと言えば、いかに自分が社会に適応できない人間であるかということです。

組織で動く会社という機構は、チームプレーが鍵です。しかし、私はこのチームプレーというものがとても苦手だったのです。

また、生まれつき運動神経も悪いので、言われたことをそのまま動きに変換するスピードがかなり遅い。

加えて、もちまえの要領の悪さによって情報処理能力が低く、記憶力まで平均以下であることがわかりました。

そこで、私は、私をこう結論付けました。

私は仕事ができない人間なのです。

 

現在の私

仕事ができないなら、できないなりに頑張るしかありません。飢えるのは避けていきたいからです。そんな気持ちで今も働いています。

社会の中で――仕事という流れの中で――褒められたのが文章です。私は文章を書いているときだけ、社会から認められているように錯覚できるのです。